SHマイコンのSFR設定は時間がかかる???

SHマイコンの SFR:システムレジスタ も時間がかかるのでしょうか? 前回記事では、割込禁止フラグをアクセスするにはC/C++言語上では一行であっても、アセンブラ(実行コード)では専用のSTR命令を経由し、直接変更できないためステート数を食うことが分かりました。

デバッグ時に、E1エミューレータ等で確認できないタイミングを検証したい時 (もしくはエミューレータ等が使えず表示部がない機器 ) では、余っているマイコンポートに出力し、オシロで計測します。とっても気軽に。SHの場合、どのように実行コードが展開されるのでしょうか?

コンパイラはC/C++ compiler package for SuperH RISC engine family V.9.04 Release 03 (無償版)です。

よくやるデバッグポートやLED反転の場合、 C/C++ だと、

最適化ありでのアセンブラ展開は、

実行コードの展開量が多いですね。SFRをダイレクトに読書きしないのは変わらず。ビット反転なのになぜ分岐が必要なのか? PARを何故2回読むのか? 不思議です。R13 にマスク値を入れるのは、オベランドに固定値を直接指定できないのでしょうかね。

12ステートで総17clock、分岐があるとパイプラインの先読みがムダになるのでざっくり+10=27clock。大体 0.3us という計算です。 RL78や78Kシリーズなら以下のように一行で済むはず。

SHでアセンブラで書くなら以下でいいような気がしますが、、、

BIT操作命令はやや特殊、Bit指定は0~7まで。8以上は第2オペランドをアドレス指定でoffsetを要すようで汎用レジスタだけでは組めないようです。SHコンパイラ、SH CPUはなんか特殊そうですね。旧三菱系のM16C、R8Cもちょっと変でしたけど、、、 やっぱり最後にのこったNEC系に部があるのでしょうか…

XamainのIPAをXcodeでiPhoneに書込む

TestFlight IPAファイル を、App Store にUPLOADする前に、IPAの動作確認したい。Ad HocIPAファイル を作成して、iPhone に書込みたいと思います。前回ではMACの無い方にリリースするためWindows PCで行いましたがとても面倒です。自己開発用なら MAC Book から書きこめます。アプリのエンドユーザさんでも、Ad Hoc の IPAファイルを提供してもらい書込めば、TestFlight の使用期限を気にすることなく、アプリ屋さんにあまり手をかけずアプリ評価が可能です。

MAC BookPro 2015 early / mini 2018
Xcode 14.2 / 15.1
iPhoneX
iOS16.2 デベロッパーモード有効
対象IPAAdHoc用、TestFlight用

ちなみに、VS2022 Windowsにて、TestFlight用にBuildしたipaもそのまま書けました。TestFlightでの運用のみの場合、upload前の動作確認用に、AdHocで一度buildして実機に書く必要はないようです。

(1) MAC Book に iPhone をUSBケーブルで接続します。

(2) Xcode をProjectを選択しないで起動し、メインメニューから、Wondow -> Deivce And Simulattors を選択します。

(3) IPhoneの画面が開いたら、画面左側下中断あたりの「」をクリック。

(4) IPAファイルを選択します。選択が完了すると直ぐ書込みが開始します。

(5) 書込みは長くで一分くらい。完了するとアプリとバージョン名が現れます。

iPhoneがデベロッパーモードになっていない場合は以下のメッセージがでます。

手順は以上です。

他のサイトでも説明はありますが図が少ないので、弊方用の手順書として書きました。

M Z-01KをカスタムROM化は可能か?

個人のお客様より問合せがあり調べてみました。

機種名M Z-01K
キャリアdocomo
メーカー/国ZTE Corporation 中国
発売2018
標準OSAndroid 7.1.2 Updateで8.1
通信4G / Wi-Fi

なるほど画面がひらくんですね。特殊な機種ならOSを新しくされたい気持ちも分かります。

ANDROID FILE HOST で調べてみます。

一件ヒットしました。z-01k_prog_ufs_firehose_8996_ddr.zip 、中身が何かわかりません。容量は152KBとOSそのものではなさそうです。解凍すると、.elf という拡張子です。Linuxのバイナリファイル(実行形式ファイル)だそうです。flash書込みのためのになかのようです。GitHubにもヒットしました。

XDA Forum では、ZTE のページがありますね。しかし Z-01K のページはないですね。一件情報あり。しかしROMの情報ではないですね。

LineageOSの公式サイトには、ZTE のページはなし。

Google の自動検索ワードで、「z-01k android10」と出てきますが、実際に検査結果はない。

Yahoo.comに切り替えると少し情報がでてきました。こちら しかしこの手のページはどの機種でもとりあえず作られていて、ROMデータの公開有無など答えが無いものも多々です。

以上の検索結果と、台湾でない中国メーカのオープン性(オリジナルOSプログラムコードの公開がなければ何もできないハズ)と、専用ハードウェアの特殊性からも推察するに、カスタムROM化は厳しそうですね。

さくらのサーバ スタンダードプランでPerl CGIからSSLメールするには? ‘24.3月版

さくらのサーバ でお問合わせWEBページなど、CGIからメール送信したい場合、簡単な方法としてはunixのsendmailコマンドで用いることができます。当方では一旦fileに生成してsendmailにリダイレクトしていました。言語は Perl です。

しかしこれでは平文で送信されてしまいます。ステータスなどの自動送信ならこれで良いですが、個人情報を扱う場合はまずいです。問合せユーザに写しを送りたい場合、gmail にも弾かれてしまいます。

そこで SSL(STARTLS) のメール送信を Perl CGIに仕込もうと記事1記事2 のサイトを参考にさせていただきました。しかし、投稿時期の違いか、契約プランの違いなのかうまくいきません。調査を開始しました。

【課題1】SMTPSパッケージが入っていない/入れられない

さくらのサーバ では、STARTLSを送信するためのパッケージ Net::SMTPS を use 文を書くと実行エラーとなります。当パッケージは入っていないようです。 さくらのサーバに Teraterm から ssh でログインして、Perlの cpan ユーティリティでインストールしてみると以下のように root権限無しでエラーになってしまいます。

しかし、sudo、su はスタンダードプランでは未対応で、VPSプランからのようです。usergrp コマンドもとおりません。そこで以下のようにしました。

  • cpanユーティリティで、Getコマンドで Net::SNTPS をdonwload。
  • Net-SMTPS-0.10.tar.gz を解凍し /Net/Lib/Net を丸ごと /hom/ドメイン/www/cgi-bin の下にコピー。
  • Net::SMTP も SMTPS の基底クラスなので同様にコピー。
  • Net::CmdNet::Config も SMTPS から引用しているので同様にコピー。
  • 対象.cgiに ローカルlibのパスを以下のように追記。
  • STMPS.pm、 STMP.pm にも ローカルlibのパスを以下のように追記。

これで Net::SMTPS を使用可能になりました。

【課題2】SMTPインスタンス生成エラー

SMTPS内の new() から SMTPの new() をcallしてるので、先に基底クラスの Net::SMTP から順当に試そうとしましたが、new時点でインスタンスが空になりました。STMP.pm もローカルに置いたのでいじりやすくなってるので、print文を入れて追ってみましたが分からず。諦めて Net::SMTPS から直接やってみると上手くいきました。 不思議です。以下コードです。

【課題3】auth()メソッドでログインエラー

SMTPSの インスタンス生成後、auth() メソッドでfalseが返ります。これもSTMPS.pm、 STMP.pm にprint文を入れて追ってみました。基底クラスのSMTP auth() メソッドにて パスワードをメールサーバに送ったところで、応答コード 535 でが返ってます。ユーザ名にドメイン名を付与すると通りました。メールサーバはユーザ名だけで通っていた記憶があったのですが、、、コードは以下のとおりです。

応答コードがSMTPS パッケージから見えにくいので状況判断しにくいです。STMP.pm の内部にて一通りチェックしてみると以下のとおりでした。

応答コード状態
220通常コマンド受付
221接続断
250通常コマンド受付
334ユーザ名受付、認証方式受付
535 ユーザ名 もしくは パスワード 不一致

あとはすんなり突破しました。以下コードです。Perlの文字連結は + は効かないんすね。

下図のようにgmailの受信もOKでした。

Xamarin FlexLayout で要素をユーザ操作で移動させるには

弊方では車、バイクの点検記録モバイルアプリを計画中です。点検選択メニューはイマドキはアイコン画像表示でありましょう。Xamarinでは、FlexLayout を採用すると、ImageButtonを流込みで、左から右、右をはみ出す場合は次の行と自動で並べてくれます、端末表示を横方向の場合にも追従してくれます。

アイコンメニューが並んでいると、その順序は変更したくなります。タップしてドラック移動くらい標準で備わっているかと思いきや、それはありません。ドラッグイベントさえありません。マジですか、、、. Xamarinの後継 NET MAUI ではドラックがサポートされるとよいのですが、、、

とりいそぎ順序変更はできるようにします。弊方では以下のように対応しました。

  1. 操作モードに「移動モード」を追加。
  2. 移動モード時に切替えると、上/下/左/右ボタンを表示する。
  3. 移動対象のメニュー項目をユーザに選択させる。選択されているメニュー項目はImageButton boderWidth で境界線を付ければよいでしょう。
  4. 上/下/左/右ボタンのそれぞれに、移動イベントを追加。
  5. FlexLayout では子GUIに対して、追加、挿入、削除のみのサポートです。よって、移動前のImageButton は Children.Removeメソッドで一度削除します。
  6. 削除した ImageButton を再生成し、Children.Insert メソッドで移動位置に追加します。
  7. 後は FlexLayout が自動で並べ替えてくれます。

以上のように一見は簡単そうですが、

  • 現実には、ImageButton だけでアイコンメニューを構築することはないでしょう。弊方でも、メニュータイトルやステータスを付与しているため、それらをまとめる Grid で配置しています。GridやLabel たちのUIインスタンスの管理の必要性が生じます。
  • 画面生成時は全メニュー項目を生成し、移動時は指定メニュー項目を生成できるように、画面クラスのメソッド構造にしておくことも必要です。後から移動を追加する場合は、画面クラス内部の組換えに手間を要すでしょう。
  • メニューの表示順は通常はデータベースに保存することになるでしょう。移動の都度、全メニュー項目の表示順を一括更新することとなります。移動操作が短時間内に素早く行われると負荷が高くくなってしまいます。Sleepでディレイ時間を設けるなど工夫が必要です。
  • 移動確定後に一回まとめDB更新を行う方法もありますが、ユーザ操作も増えてしまいますし、キャンセルや途中でエラーが発生したときのリカバリ処理が面倒です。

以下画面の実行例です。コード例は割愛します。

上下左右ボタンの矢印は、仮で文字の矢印にしてあります。Androidではややチープですが、iOSでは結構見れるクオリティでした。

以上苦肉の策でした。Xamarinの後継 NET MAUI ではドラックがサポートされているとよいのですが、、、