Xperia Z4 tablet国内版をAndroid11相当(LineageOS18.1)にupdateする’23.9月版

先刻、個人の方からSO-05G / Xperia Z4 tablet をカスタムROM化の依頼がありました。薄く軽量な防水10インチ、付加価値の高い端末です。そこそこ処理能力もあるので未だ未だ活躍できそうです。Android6止まりで使えなくなるのは確かに勿体ない。

当端末には、Wi-Fi版(モデルNo.SGP712)と4G版があり今回は4G版です。元々有志の方々が作られたオープンなものなので、HowToとして掲載したいと思います。用語やセットアップ方法は、国内外サイトで説明されていますので、当方が実施した手順で要所と異なる点を説明いたします。


端末専用のサービスメニューは使用できなくなります。

LineageOS 18.1は、GPSの認識ができない場合があるようです。今回はそこまでは未確認でした。

各種用意するツールやROMデータは公開状況が日々変化します。当方は以下の構成で行いました。当方から配布はできないため、くぐって入手してください。https://androidfilehost.com/が主な入手先です。

書換用Windowsアプリflashtool-0.9.36.0-windows.exeWindows用書込みソフトのインストーラです。GUIアプリ、Xperia用USBドライバ、CUIコマンドを含んでいます。
root化イメージ不要xperiaはroot化不要です。
Bootloader Unlock禁止の解除遠隔操作アプリ:AnyDeck、出来れば作業用Windows PC作業は外部委託。
カスタムリカバリTWRP-3.5.0_9-0-karin-20210122.img
OSイメージlineage-18.1-20230204-UNOFFICIAL-karin.zipAndroid11互換
OpenGappopen_gapps-arm64-11.0-stock-20220215.zipArm64 bit用が必須。’24.9月ではGoogle Playが動作しない可能性あります。詳しくは SGP771の記事を見てください。

① 端末が「Bootloader Unlock禁止」となっているか確認します。

一般的に「Bootloader」は機器に電源ON後、最初に起動されるプログラムで、OS/アプリ部を起動するか、OS/アプリ部の書換プログラムを起動するか振分けを行うものです。

このBootloaderのunlockを解除しないと、OSを書き換えるためのカスタムリカバリに書換えができません。

日本国内専用モデルの4G版では、このunlockが禁止となっています。その確認手順 (端末専用サービスメニューを起動) は他のサイトで多く紹介されているので割愛します。Wi-Fi版はこの制限は無いらしいです。(前モデル時期の Z3 Tablet Compact ではそうでした)

今回依頼を受けた端末も残念ながら以下のようにunlock禁止となっていました。

② unlock禁止の場合、その禁止を解除する必要があります。その方法は海外の情報も色々調べましたが見つかりませんでした。しかしunlock禁止解除を有償で行ってくれる方がいます。’23年8月当時のことですが、ebayで”SONY UNLOCK Cable” で検索してみてください。何種類があるようでした。ebayで”SONY UNLOCK by Cable Remote“の出店年先に依頼しました。

この辺りの対応状況は日々変化しているようです。unlockツールと解除コードがメールで受取り自身で行う方法もあるようですが、当方の場合、販売主が当方のPCをリモート操作して解除するという方法でした。購入後、販売主からebayのメッセージでAnyDeskというアプリを用意するよう言われます。当ソフトは基本無償のようです。しかし海外の第三者にPCを解放するのはとてもリスキーです。当方では、OSを新規インストールし専用作業PCを準備しました。

~Unlock禁止解除サービスの状況~
’24年4月時点では状況が変わっています。”SONY UNLOCK by Cable Remote“の出店は消えました。他のサイトでもよく紹介されている”Network UnBlokinng“では 、レビューの記録は’23.11月まで見受けられました。念のため当方が「当サービスは今でも可能?」と英語で問合せしましたが返事は無く、知らぬ間に “Out Of Stock” に書き換わっています。何か社会情勢が一変したのでしょうか? 解除toolはWindowsアプリだったのでセキュリティ上、現在のWindowsでは実行できなくなったのかもしれません。 ebayで他に “Sony Unlock All Modle“という出展があり 「Bootloader unlock Allowedを no から yes に変更できますか?」 と英語で問合せたところ、「いいえ、Bootloaderのstatusを変えるだけです」との回答でした。unlockだけを純粋に行うだけのようです。

引続き依頼先を探索すると、ある海外サービスベンダーさんから「but qunlock seems down」と情報を得ました。要であるqunlock のサーバが停止している とのこと。こうなるともう復帰することはないかと思います。Z4 Tabblet の海外版を手に入れるしかないです。qunlockの逆アセンブル、施工済み端末のboot部のバイナリ比較など考え得られる手段はありますが、、、

AnyDeskのインストールし、接続IDを販売主に伝えると解除操作が始まります。端末の操作は依頼主が行います。PC上のnotepadで依頼先から適当な英語で指示されるので、それに従い操作を行います。10~15分かかりました。依頼先のTEL国番号からみるとパキスタンのようです。

解除は無事成功しました。サービスメニューの表示は以下のように変わります。

Sonyサイトにて機種とIMEIを入力し、Bootloader unlockの解除コードを発行します。当手順は他サイトで多数紹介されているので詳細は割愛します。IMEIを間違っていても解除コードは生成されるため、何度やってもunlockができない場合、ここからやり直してみてください。‘24.4月時点では、Chrome で実施する必要があるようです。以前は正常でしたが、Edge、Firefox ではボット判定の足し算で必ずエラーとなってしまいます。尚、chrome では何故かボット判定はスルーされます。

④ flashtool-0.9.36.0-windows.exe をPCにインストールします。次にPCをshift押しながら再起動を選び、署名無しドライバのインストール許可モードでWindowsを起動します。通常のWindows起動ではドライバインストールは失敗します。その後、flashtoolに含まれているドライバインストーラから、Z4 tabletのUSBドライバをPCにインストールします。

⑤ PCでスタートメニュー → fasttool → fasttool64 とUIツールを起動し、メニューの「BLU」ボタンを押します。操作ガイダンスに従い端末を操作すると、Bootloader unlock解除ダイアログに移り、解除コードを入力しunlockします。

解除コードを一度間違えるとUIツールそれを覚えて変更できなくなります。その場合はこの画面で止めておいて、コマンドラインから解除を行います。コマンドは以下の場所にあります。

⑥ カスタムリカバリを端末に書込みます。UIツールの書込み画面はボタンがたくさんでよくわからないため、コマンドラインから行った方がよいです。以下その実行画面です。

⑦ OSのzip と Open GappのzipをSDカートにコピーし、端末に差します。

⑧ 端末のDownボタンを押しながら電源ボタンを押し、TWRPを起動します。

⑨ Wipe(消去)して、インストールメニューからSDカードのOSイメージとOpenGappのzipを選択してインストールします。

Z4 tablet は正規OSからUSBメモリを使う場合、専用の設定が必要でした。今回のLineageOSでは、通知パネルから「USG_OTG」を選択します。


以上、Z4 Tabblet をAndroid11相当にUpdateする方法です。しかしながら自分でやるのばメンドクサイ、忙しい、自身が無い方は、弊方でセットアップをお受けいたします。海外版かWiFi版のみ。難易度中、約1.5時間の個人向け工数+事務費で税込4.000円 ご相談、依頼はこちらから。

今回、Z4 Tablet のセットアップは初めてでした。セットアップ方法の調査から行いました。新規端末も調査込み受付けています。費用10,000円~。今回の場合、8時間はかかっているので工数的には赤字ですが、同じ機種の依頼があった場合、HowToを応用させていただくことが前提となります。

尚、電波試験認可はハードとソフトで行いますので、カスタムROMは認可されているといい難い部分があります。お家用として使用されるのを奨励いたします。

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