SO-05G Xperia Z4 tabletをAndroid11相当(LineageOS18.1)にupdateする

先刻、個人の方からSO-05G / Xperia Z4 tablet をカスタムROM化の依頼がありました。薄く軽量な防水10インチ、付加価値の高い端末です。そこそこ処理能力もあるので未だ未だ活躍できそうです。Android6止まりで使えなくなるのは確かに勿体ない。

当端末には、Wi-Fi版(モデルNo.SGP712)と4G版(モデルNo.SGP771)があり今回は4G版です。元々有志の方々が作られたオープンなものなので、HowToとして掲載したいと思います。用語やセットアップ方法は、国内外サイトで説明されていますので、当方が実施した手順で要所と異なる点を説明いたします。


端末専用のサービスメニューは使用できなくなります。

LineageOS 18.1は、GPSの認識ができない場合があるようです。今回はそこまでは未確認でした。

各種用意するツールやROMデータは公開状況が日々変化します。当方は以下の構成で行いました。当方から配布はできないため、くぐって入手してください。https://androidfilehost.com/が主な入手先です。

書換用Windowsアプリflashtool-0.9.36.0-windows.exeWindows用書込みソフトのインストーラです。GUIアプリ、Xperia用USBドライバ、CUIコマンドを含んでいます。
root化イメージ不要xperiaはroot化不要です。
Bootloader Unlock禁止の解除遠隔操作アプリ:AnyDeck、出来れば作業用Windows PC作業は外部委託。
カスタムリカバリTWRP-3.5.0_9-0-karin-20210122.img
OSイメージlineage-18.1-20230204-UNOFFICIAL-karin.zipAndroid11互換
OpenGappopen_gapps-arm64-11.0-stock-20220215.zipArm64 bit用が必須。

① 端末が「Bootloader Unlock禁止」となっているか確認します。

一般的に「Bootloader」は機器に電源ON後、最初に起動されるプログラムで、OS/アプリ部を起動するか、OS/アプリ部の書換プログラムを起動するか振分けを行うものです。

このBootloaderのunlockを解除しないと、OSを書き換えるためのカスタムリカバリに書換えができません。

日本国内専用モデルの4G版では、このunlockが禁止となっています。その確認手順 (端末専用サービスメニューを起動) は他のサイトで多く紹介されているので割愛します。Wi-Fi版はこの制限は無いらしいです。

今回依頼を受けた端末も残念ながら以下のようにunlock禁止となっていました。

② unlock禁止の場合、その禁止を解除する必要があります。その方法は海外の情報も色々調べましたが見つかりませんでした。しかしunlock禁止解除を有償で行ってくれる方がいます。’23年8月当時のことですが、ebayで”SONY UNLOCK Cable” で検索してみてください。何種類があるようでした。ebayで”SONY UNLOCK by Cable Remote“の出店年先に依頼しました。

この辺りの対応状況は日々変化しているようです。unlockツールと解除コードがメールで受取り自身で行う方法もあるようですが、当方の場合、販売主が当方のPCをリモート操作して解除するという方法でした。購入後、販売主からebayのメッセージでAnyDeskというアプリを用意するよう言われます。当ソフトは基本無償のようです。しかし海外の第三者にPCを解放するのはとてもリスキーです。当方では、OSを新規インストールし専用作業PCを準備しました。

~Unlock禁止解除サービスの状況~
’24年4月時点では状況が変わっています。”SONY UNLOCK by Cable Remote“の出店は消えました。他のサイトでもよく紹介されている”Network UnBlokinng“では 、レビューの記録は’23.11月まで見受けられました。念のため当方が「当サービスは今でも可能?」と英語で問合せしましたが返事は無く、知らぬ間に “Out Of Stock” に書き換わっています。何か社会情勢が一変したのでしょうか? 解除toolはWindowsアプリだったのでセキュリティ上、現在のWindowsでは実行できなくなったのかもしれません。 ebayで他に “Sony Unlock All Modle“という出展があり 「Bootloader unlock Allowedを no から yes に変更できますか?」 と英語で問合せたところ、「いいえ、Bootloaderのstatusを変えるだけです」との回答でした。unlockだけを純粋に行うだけのようです。

引き続き依頼先を探索すると、この解除の総元らしきベンダーさんに辿りつけました。冷やかし避けなのかアカウントを作るのにも段階を踏む必要があります。業者向けの感じです。ただいま作業依頼をトライ中です。いましばらくお待ちください。

AnyDeskのインストールし、接続IDを販売主に伝えると解除操作が始まります。端末の操作は依頼主が行います。PC上のnotepadで依頼先から適当な英語で指示されるので、それに従い操作を行います。10~15分かかりました。依頼先のTEL国番号からみるとパキスタンのようです。

解除は無事成功しました。サービスメニューの表示は以下のように変わります。

Sonyサイトにて機種とIMEIを入力し、Bootloader unlockの解除コードを発行します。当手順は他サイトで多数紹介されているので詳細は割愛します。IMEIを間違っていても解除コードは生成されるため、何度やってもunlockができない場合、ここからやり直してみてください。‘24.4月時点では、Chrome で実施する必要があるようです。以前は正常でしたが、Edge、Firefox ではボット判定の足し算で必ずエラーとなってしまいます。尚、chrome では何故かボット判定はスルーされます。

④ flashtool-0.9.36.0-windows.exe をPCにインストールします。次にPCをshift押しながら再起動を選び、署名無しドライバのインストール許可モードでWindowsを起動します。通常のWindows起動ではドライバインストールは失敗します。その後、flashtoolに含まれているドライバインストーラから、Z4 tabletのUSBドライバをPCにインストールします。

⑤ PCでスタートメニュー → fasttool → fasttool64 とUIツールを起動し、メニューの「BLU」ボタンを押します。操作ガイダンスに従い端末を操作すると、Bootloader unlock解除ダイアログに移り、解除コードを入力しunlockします。

解除コードを一度間違えるとUIツールそれを覚えて変更できなくなります。その場合はこの画面で止めておいて、コマンドラインから解除を行います。コマンドは以下の場所にあります。

⑥ カスタムリカバリを端末に書込みます。UIツールの書込み画面はボタンがたくさんでよくわからないため、コマンドラインから行った方がよいです。以下その実行画面です。

⑦ OSのzip と Open GappのzipをSDカートにコピーし、端末に差します。

⑧ 端末のDownボタンを押しながら電源ボタンを押し、TWRPを起動します。

⑨ Wipe(消去)して、インストールメニューからSDカードのOSイメージとOpenGappのzipを選択してインストールします。

Z4 tablet は正規OSからUSBメモリを使う場合、専用の設定が必要でした。今回のLineageOSでは、通知パネルから「USG_OTG」を選択します。


以上、SO-05GをAndroid11相当にUpdateする方法です。しかしながら自分でやるのばメンドクサイ、忙しい、自身が無い方は、弊方でセットアップをお受けいたします。SO-05Gは難易度中、約1.5時間の個人向け工数+事務費で税込4.000円 +Bootloader Unlock禁止解除外部委託費(時価4,000程度) 。ご相談、依頼はこちらから。しかし4G版はBootloader Unlock禁止解除の調査状況次第です

今回、Z4 Tablet のセットアップは初めてでした。セットアップ方法の調査から行いました。新規端末も調査込み受付けています。費用10,000円~。今回の場合、8時間はかかっているので工数的には赤字ですが、同じ機種の依頼があった場合、HowToを応用させていただくことが前提となります。

尚、電波試験認可はハードとソフトで行いますので、カスタムROMは認可されているといい難い部分があります。お家用として使用されるのを奨励いたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です